Japanese
English
症例
セレコキシブによる急性汎発性発疹性膿疱症の1例
Acute generalized exanthematous pustulosis induced by celecoxib
神﨑 美玲
1
,
髙向 梨沙
1
,
佐藤 理行
2
Mirei KANZAKI
1
,
Risa TAKAMUKI
1
,
Michiyuki SATO
2
1水戸済生会総合病院,皮膚科(主任:神﨑美玲主任部長)
2さとう整形外科クリニック,常陸大宮市
キーワード:
急性汎発性発疹性膿疱症
,
acute generalized exanthematous pustulosis
,
セレコキシブ
,
自己炎症性角化症
Keyword:
急性汎発性発疹性膿疱症
,
acute generalized exanthematous pustulosis
,
セレコキシブ
,
自己炎症性角化症
pp.1279-1283
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002750
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81歳,男性。尋常性乾癬の既往なし。腰痛に対してセレコキシブの内服を開始したところ,7日目より発熱を伴い,全身に紅斑が出現して小膿疱が多発した。末梢血で好中球優位の白血球増多があり,病理組織学的に角層下から真皮内に膿疱がみられた。セレコキシブを中止後,輸液管理とプレドニゾロン50mg/日で治療したところ,皮疹は約1週間で膜様の落屑を残して改善した。パッチテストと薬剤リンパ球刺激試験が陽性を示し,セレコキシブによる急性汎発性発疹性膿疱症と診断した。遺伝子解析の結果,IL36RN遺伝子とCARD14遺伝子に病的変異はなかった。まれではあるが,セレコキシブにより急性汎発性発疹性膿疱症をきたすことがあるため注意すべきである。
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