Japanese
English
症例報告
蜂刺によるアナフィラキシーショックから左鎖骨下動脈狭窄症が発見された1例
A case of anaphylactic shock due to the bee sting associated with left subclavian artery stenosis
岸 隆行
1
,
時田 智子
1
,
森 康記
1
,
中村 明浩
2
,
安田 邦春
3
Takayuki KISHI
1
,
Tomoko TOKITA
1
,
Yasuki MORI
1
,
Akihiro NAKAMURA
2
,
Kuniharu YASUDA
3
1岩手県立中央病院皮膚科
2岩手県立中央病院循環器科
3岩手県立沼宮内病院
1Department of Dermatology,Iwate Prefectural Central Hospital,Morioka,Japan
2Department of Cardiology,Iwate Prefectural Central Hospital,Morioka,Japan
3Iwate Prefectural Numakunai Hospital,Iwate,Japan
キーワード:
蜂刺症
,
アナフィラキシーショック
,
鎖骨下動脈狭窄症
Keyword:
蜂刺症
,
アナフィラキシーショック
,
鎖骨下動脈狭窄症
pp.759-762
発行日 2011年9月1日
Published Date 2011/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103044
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要約 54歳,男性.初診当日の朝,草刈りをしている最中にスズメバチに右耳と左下肢を計4か所刺され,近くの病院を受診した.受診時には既に血圧低下,呼吸困難感,全身の蕁麻疹などを認め,エピネフリン,大量補液,酸素投与をしたところ症状は安定した.しかし,同日夕方より再び血圧が低下したため,補液負荷,ドーパミン(DOA)投与を開始したが,血圧が上昇せず,同日深夜に当院へ救急搬送された.当科入院後,DOA 10γから15γに増量し,補液負荷(ラクテック®200ml/時)も継続し,同時にベタメタゾン(リンデロン®)4mg/日点滴静注も併用したが血圧が上昇せず,循環器科で精査した結果,左鎖骨下動脈狭窄症が発見された.当初,遅発性の反応が遷延していると考えたが,自験例のように血圧低下に比し,他の臨床症状を欠く場合には,積極的かつ緊急的に他の原因を考慮し精査する必要があると思われた.
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