Japanese
English
症例報告
再発性多発性軟骨炎の1例
A case of relapsing polychondritis
糟谷 啓
1
,
松下 佳代
1
Akira KASUYA
1
,
Kayo MATSUSHITA
1
1県西部浜松医療センター皮膚科
1Division of Dermatology,Hamamatsu Medical Center,Hamamatsu,Japan
キーワード:
再発性多発性軟骨炎
,
潰瘍性大腸炎
Keyword:
再発性多発性軟骨炎
,
潰瘍性大腸炎
pp.761-764
発行日 2010年9月1日
Published Date 2010/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102707
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要約 32歳,男性.4年前に潰瘍性大腸炎を発症し,サラゾスルファピリジン1.5g/日にて加療を受け,経過は良好であった.初診の4週間前に右耳介が腫脹し,近医にて再発性多発性軟骨炎(relapsing polychondritis:RPC)を疑われた.プレドニゾロン(PSL)15mg/日で治療し,耳介腫脹は消失した.PSL投与終了4か月後,ぶどう膜炎を発症し,続いて左耳介腫脹が出現した.病理組織像では,真皮から真皮軟骨境界部に多核球およびリンパ球が多数浸潤していた.Damiani & Levineの基準により,RPCと確定診断した.PSL10mg/日を再開し,2週間後にぶどう膜炎は軽快した.しかし,左耳介腫脹は軽快しないため,PSLを15mg/日に増量し,コルヒチン1mg/日を追加したところ,2週間後に軽快した.以降,耳介腫脹の再発は認めない.全経過中に潰瘍性大腸炎の増悪はなかった.
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