Japanese
English
症例報告
反応性エクリン汗腺線維腺腫の1例
A case of reactive eccrine syringofibroadenoma
菊池 里奈子
1
,
小野寺 英恵
1
,
赤坂 俊英
1
,
真壁 秀幸
2
Rinako KIKUCHI
1
,
Hanae ONODERA
1
,
Toshihide AKASAKA
1
,
Hideyuki MAKABE
2
1岩手医科大学皮膚科学教室
2栃内第二病院皮膚科
1Department of Dermatology,Iwate Medical University,Morioka,Japan
2Department of Orthopedic Surgery,Tochinai 2nd Hospital,Iwate,Japan
キーワード:
反応性エクリン汗腺線維腺腫
,
皮膚障害
,
ステンレスKワイヤー
Keyword:
反応性エクリン汗腺線維腺腫
,
皮膚障害
,
ステンレスKワイヤー
pp.789-792
発行日 2009年9月1日
Published Date 2009/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102414
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要約 69歳,女性.2001年に右足関節部外果を骨折し,以後ステンレスKワイヤーを挿入している.2006年頃より右足関節外果に有痛性腫瘤が出現した.右足関節外果に有痛性の24×20mm,中央に瘻孔を伴う軽度角化性,広基性の淡紅色,弾性硬腫瘤を認めた.病理組織所見では,腫瘤の中央部では膠原線維が増生し,その両側で表皮から連続して真皮中層まで上皮索が網目状に増生していた.上皮索は小型でやや明るい細胞から構成され,上皮索内には管腔が形成されていた.間質では膠原線維と毛細血管の増生を認めた.免疫染色ではCEA染色で管腔構造の内腔が陽性であった.以上より,ステンレスKワイヤーの慢性的刺激により皮膚障害を繰り返し生じ,その際の皮膚再生を基盤に生じた反応性エクリン汗腺線維腺腫と考えた.
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