Japanese
English
症例報告
尋常性乾癬の経過中にVogt-小柳-原田病を合併した2例
Vogt-Koyanagi-Harada disease occurring in two patients with psoriasis vulgaris
福原 麻里
1
,
岡田 アナベル あやめ
2
,
早川 和人
1
Mari FUKUHARA
1
,
Annabelle Ayame OKADA
2
,
Kazuhito HAYAKAWA
1
1杏林大学医学部皮膚科学教室
2杏林大学医学部眼科
1Department of Dermatology,Kyorin University School of Medicine,Mitaka,Japan
2Department of Ophthalmology,Kyorin University School of Medicine,Mitaka,Japan
キーワード:
Vogt-小柳-原田病
,
尋常性乾癬
,
白斑
,
HLA
,
ステロイドパルス療法
Keyword:
Vogt-小柳-原田病
,
尋常性乾癬
,
白斑
,
HLA
,
ステロイドパルス療法
pp.375-379
発行日 2009年5月1日
Published Date 2009/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102321
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要約 症例1:38歳,女性.約10年前より尋常性乾癬がある.4か月前から視力低下が出現し,近医でぶどう膜炎として点眼薬にて加療を受けていた.2か月後,前額,両前腕に白斑が出現し,当院眼科でVogt-小柳-原田病(原田病)と診断された.乾癬と白斑は前腕伸側では一部重複して認められた.症例2:66歳,男性.2~3年前より尋常性乾癬がある.約1か月前に原田病を発症し,早期にステロイドパルス療法を施行された後に当科に紹介された.プレドニゾロン,シクロスポリンを内服中,減量の過程で乾癬の皮疹が明らかとなったが,経過中に白斑はみられていない.症例2でHLAの原田病関連タイプDR4が検出された.乾癬と自己免疫疾患の合併は時に経験されるが,原田病の合併は稀である.また,原田病で通常,回復期にみられる白斑などの皮膚症状が症例2で認められなかったことは,早期に自己免疫反応を抑制する強力な治療が行われたためと推測された.
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