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Vogt-小柳-原田病(VKH)にCOVID-19感染が合併する報告は散見されているものの,通常の治療スケジュールで奏効することが多い。しかし,今回我々はCOVID-19併発VKHが,初回の症状鎮静を得るまで時間を要した症例を経験したので報告する。症例は51歳女性。X−2日に左眼,X−1日に右眼の視力低下を自覚し,近医眼科を受診した。VKHの疑いでX日に当院眼科を紹介初診した。初診時の視力は右眼0.16(0.5),左眼0.1(0.5),眼圧は右15mmHg,左17mmHg,前眼部は浅前房となっており,網膜は両眼に漿液性網膜剥離(SRD)が認められた。蛍光眼底造影検査および髄液検査も行い,VKH疑いと診断した。入院のうえX+1日よりプレドニゾロン(PSL)200mg/日からのステロイド大量漸減療法を開始したが,X+4日目にCOVID-19の感染が発覚した。COVID-19は軽症であったが,VKH合併のため,レムデシビルの投与が行われた。X+4日目からX+12日までは感染症病棟に隔離となった。PSLは11日間で60mg/日まで漸減を行ったが,改善に乏しく,X+12日より再度PSL 200mg/日に投与量を戻した。しかし治療に反応せず,X+22日目よりステロイドパルス療法(メチルプレドニゾロン1,000mg/日3日間)に切り替え,X+27日目に両眼のトリアムシノロンアセトニドTenon嚢下注射を行ったところ,改善傾向となり,X+37日に退院となった。本症例では症状鎮静傾向を得て外来治療に移行するまでに37日を要した。COVID-19を併発したVKHでは,通常のVKHと異なる治療経過をたどる可能性があるので注意が必要である。

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