Japanese
English
症例報告
指趾尖の色素沈着を契機に診断確定しえた悪性貧血の1例
A case of pernicious anemia diagnosed by hyperpigmentation on the periunguinal area
赤木 愛
1
,
松島 佐都子
1
,
本田 えり子
1
,
戸田 憲一
1
Ai AKAGI
1
,
Satoko MATSUSHIMA
1
,
Eriko HONDA
1
,
Ken-ichi TODA
1
1田附興風会医学研究所北野病院皮膚科
1Division of Dermatology,Kitano Hospital,The Tazuke Kofukai Medical Research Institute,Osaka,Japan
キーワード:
ビタミンB12欠乏
,
色素沈着
,
悪性貧血
Keyword:
ビタミンB12欠乏
,
色素沈着
,
悪性貧血
pp.199-202
発行日 2009年3月1日
Published Date 2009/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102223
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 44歳,女性.汎血球減少を有し,全身倦怠感および指尖の色素沈着を2か月前より自覚していた.血液内科で骨髄異形成症候群の診断で加療のため入院中,指尖の色素沈着について当科に紹介され受診した.貧血に伴う色素沈着より悪性貧血を疑い,血中ビタミンB12値を測定したところ,著明低値であり,悪性貧血と診断した.ビタミンB12製剤の筋肉内注射により,貧血が迅速に改善するとともに,色素沈着も2か月後にはほぼ消失した.本症例のように,全身倦怠感を訴え色素沈着を呈する患者では,ビタミンB12欠乏による巨赤芽球貧血を考慮に入れて,検査を施行すべきである.
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.