Japanese
English
症例報告
Ixodes holocyclusによるマダニ刺咬症の1例
A case of tick bite by Ixodes holocyclus
中橋 伸江
1
,
山本 貴子
1
,
馬場 俊一
1
,
川端 寛樹
2
,
安藤 秀二
2
,
照井 正
1
Nobue NAKAHASHI
1
,
Takako YAMAMOTO
1
,
Shunichi BABA
1
,
Hiroki KAWABATA
2
,
Shuji ANDO
2
,
Tadashi TERUI
1
1日本大学医学部皮膚科学系皮膚科学分野
2国立感染症研究所ウイルス第一部
1Department of Dermatology,Nihon University School of Medicine,Tokyo,Japan
2National Institute of Infectious Diseases,Tokyo,Japan
キーワード:
マダニ麻痺症
,
Ixodes holocyclus
,
オーストラリア
,
マダニ刺咬症
Keyword:
マダニ麻痺症
,
Ixodes holocyclus
,
オーストラリア
,
マダニ刺咬症
pp.159-161
発行日 2009年2月1日
Published Date 2009/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102216
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要約 41歳,男性.オーストラリア東部を散策し,同日より腰部に疼痛を自覚していた.帰国後,鏡を見て腰部正中の虫体に気づき,当科救急外来を受診した.明らかな皮疹や麻痺症状は認めなかった.マダニ刺咬症と考え,咬着部位の皮膚とともに虫体を切除した.マダニはIxodes holocyclus(以下IH,別名:Australian paralysis tick)と同定された.IHはオーストラリアに生息するため,本邦ではあまり知られていないが,国際社会において,今後も本邦でIHによる刺咬症はみられるであろう.IHの特徴と,IHが引き起こしうる疾患をふまえ,文献的考察を加えて報告する.
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