Japanese
English
症例報告
キチマダニ刺咬症の1例
A case of tick bite caused by Haemaphysalis flave bite
木村 有太子
1
,
須賀 康
1
,
水野 優起
1
,
松葉 祥一
1
,
山﨑 浩
2
,
高宮 信三郎
3
,
青木 孝
3
Utako KIMURA
1
,
Yasushi SUGA
1
,
Yuki MIZUNO
1
,
Shoichi MATSUBA
1
,
Hiroshi YAMASAKI
2
,
Shinzaburo TAKAMIYA
3
,
Takashi AOKI
3
1順天堂大学浦安病院皮膚科学教室
2国立感染症研究所寄生動物部
3順天堂大学医学部熱帯医学・寄生虫病学講座
1Department of Dermatology,Juntendo University Urayasu Hospital,Urayasu,Japan
2Department of Parasitology,National Institute of Infectious Diseases,Tokyo,Japan
3Department of Molecular and Cellular Parasitology,Juntendo University,Tokyo,Japan
キーワード:
マダニ刺咬症
,
キチマダニ
,
日本紅斑熱
,
ダーモスコピー
Keyword:
マダニ刺咬症
,
キチマダニ
,
日本紅斑熱
,
ダーモスコピー
pp.269-273
発行日 2011年3月1日
Published Date 2011/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102845
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要約 9歳,男児.鹿児島市内の山林でダニに後頭部を刺され,翌日,自分で引き抜いた虫体を持参して受診した.後頭部には圧痛を伴う痂皮性丘疹を認めた.虫体をダーモスコピー付デジタルカメラで撮影し,画像を順天堂大学医学部熱帯医学・寄生虫病学講座に転送してコンサルテーションをしたところ,チマダニ属であることが疑われた.その後,専門機関に同定を依頼したところ,虫体は日本紅斑熱を媒介する可能性のあるキチマダニと同定された.皮疹は全切除し,塩酸ミノサイクリンの内服投与を行った.ダーモスコピーは早期のダニ鑑別検査に有用であり,リケッチア症の早期治療に役立つ手段の1つであると考えられた.
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