Japanese
English
症例報告
多種金属アレルギーを示し歯科金属除去で改善した肉芽腫性口唇炎
Cheilitis granulomatosa showing positive patch test to multiple dental metals and clinical improvement by metal removal
川上 千佳
1
,
杉田 和成
1
,
椛島 健治
1
,
戸倉 新樹
1
Chika KAWAKAMI
1
,
Kazunari SUGITA
1
,
Kenji KABASHIMA
1
,
Yoshiki TOKURA
1
1産業医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology,University of Occupational and Environmental Health,Kitakyushu,Japan
キーワード:
肉芽腫性口唇炎
,
金属アレルギー
,
歯科金属除去
Keyword:
肉芽腫性口唇炎
,
金属アレルギー
,
歯科金属除去
pp.126-129
発行日 2009年2月1日
Published Date 2009/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102207
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要約 42歳,男性.3年前より下口唇の腫脹が出現し,近医でステロイド外用,抗ヒスタミン薬内服を受けた.症状の改善がないため,当科へ紹介された.初診時,下口唇の著明な腫脹を認めたが,舌の異常や顔面神経麻痺はなかった.下口唇の生検でリンパ球と形質細胞浸潤を伴う非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を認めた.血液検査と胸部X線に異常所見はなく,肉芽腫性口唇炎と診断した.トラニラスト300mg/日内服を開始したが,14日間投与では無効であった.歯科金属を合計9本認めたため,金属パッチテストを施行し,Mn,Ni,Cuで2+であった.歯科金属を除去したところ,口唇腫脹は著明に改善した.
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