Japanese
English
症例報告
肺転移を生じた基底細胞癌の1例
A case of lung metastasis of basal cell carcinoma on the upper lip
鵜飼 恭子
1
,
浅井 純
1
,
花田 圭司
1
,
竹中 秀也
1
,
加藤 則人
1
,
岸本 三郎
1
Kyoko UKAI
1
,
Jun ASAI
1
,
Keiji HANADA
1
,
Hideya TAKENAKA
1
,
Norito KATOH
1
,
Saburo KISHIMOTO
1
1京都府立医科大学大学院医学研究科皮膚科学
1Department of Dermatology, Kyoto Prefectural University of Medicine, Graduate School of Medical Science, Kyoto, Japan
キーワード:
基底細胞癌
,
肺転移
,
集学的治療
,
放射線治療
Keyword:
基底細胞癌
,
肺転移
,
集学的治療
,
放射線治療
pp.739-741
発行日 2008年9月1日
Published Date 2008/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102091
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要約 29歳,女性.上口唇の結節潰瘍型基底細胞癌に対し,腫瘍切除術を施行した.しかし,初回手術の5年後,10年後,15年後,17年後に局所再発を繰り返し,手術,化学療法,放射線治療,インターフェロン療法などの治療を行った.19年後には肺転移巣が出現し,外科的切除を3回行った.再度肺野に転移巣が出現したが,心臓に接する部位であり,手術を断念し,放射線治療および化学療法を施行したところ,転移巣は消失した.初診より25年後,療養型病院に入院中に敗血症により死亡した.このとき施行された胸部CTでは,肺野に腫瘤影は認めなかった.自験例では遠隔転移後約10年間生存し,後半の5年間はdisease freeであり,放射線治療を含めた集学的治療が有効であったと考えた.
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