Japanese
English
症例報告
熱傷瘢痕に生じた無色素性基底細胞癌の1例
A case of non-pigmented basal cell carcinoma on burn scar
中捨 克輝
1
,
植田 晃史
1
,
諏訪部 寿子
1
,
五味 博子
1
,
福積 聡
1
,
川久保 洋
1
,
松葉 幹夫
2
Katsuki NAKASUTE
1
,
Akinobu UETA
1
,
Hisako SUWABE
1
,
Hiroko GOMI
1
,
Satoshi FUKUZUMI
1
,
Yo KAWAKUBO
1
,
Mikio MATSUBA
2
1帝京大学ちば総合医療センター皮膚科
2松葉皮膚科
1Department of Dermatology, Teikyo University Chiba Medical Center, Ichihara, Japan
2Matsuba Dermatology Clinic, Kimitsu, Japan
キーワード:
熱傷瘢痕
,
基底細胞癌
,
無色素性
,
局所皮弁
Keyword:
熱傷瘢痕
,
基底細胞癌
,
無色素性
,
局所皮弁
pp.742-744
発行日 2008年9月1日
Published Date 2008/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102092
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 70歳,女性.2歳時に熱湯により左前腕の熱傷を負い,その後瘢痕治癒した.1年半前より同部にびらんが出現し,他医で治療を行ったが上皮化が遷延した.初診時,以前存在した瘢痕に一致して表面紅色,径13mm大の一部びらんを呈する易出血性の紅斑が存在した.生検により,基底細胞癌と診断した.拡大切除術を施行,局所皮弁を用いて再建した.熱傷瘢痕に生ずる悪性腫瘍は有棘細胞癌がほとんどで,基底細胞癌は検索しえた限り本邦で過去20年に15例と比較的稀である.加えて自験例では,本邦では基底細胞癌の多くにみられる黒褐色調を呈しておらず,この点においても稀と思われた.
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.