Japanese
English
症例報告
露光部を中心に生じた汎発性環状肉芽腫の小児例
A child case of generalized granuloma annulare located mainly on sun-exposed areas
田口 知佐子
1
,
田辺 恵美子
1
Chisako TAGUCHI
1
,
Emiko TANABE
1
1千葉中央皮膚科
1Chiba Central Dermatological Clinic, Chiba, Japan
キーワード:
汎発性環状肉芽腫
,
小児
,
露光部
Keyword:
汎発性環状肉芽腫
,
小児
,
露光部
pp.628-630
発行日 2008年8月1日
Published Date 2008/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102061
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要約 3歳,女児.2000年8月より全身に軽いかゆみを伴う丘疹が出現した.同年9月の初診時,顔面,上肢,下腿の日焼けした部分を中心に,米粒大までの皮膚色ないし淡紅色の丘疹が散在性に多発し,一部は線状に配列していた.病理組織学的に,真皮浅層から深層にかけ,ムチン沈着を伴う膠原線維の変性部の周囲に,組織球,リンパ球よりなる細胞浸潤が認められた.深層では組織球が柵状配列を示していた.生検後,トラニラストの内服とステロイドの外用を開始したところ,皮疹は急速に消退し,10週間後に略治した.1972年以降,本邦で報告された小児の汎発性環状肉芽腫は34例あり,春季から夏季(4~9月)に発症したものは,時期の記載があった19例のうち16例であった.本例を含め,日光照射の関与が強く考えられたものは2例であった.
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