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あとがき
川島 眞
pp.346
発行日 2008年4月1日
Published Date 2008/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101934
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東京女子医科大学皮膚科教授に就任した直後の平成4年5月より16年間務めた本誌の編集委員を退任させていただくこととした.大学の定年とともに退くのが通常であり,体調が芳しくないということでもないので,他の編集委員からは疑問も発せられた.最大の理由は,まだ定年まで10年あり,このまま通算四半世紀以上も本誌の編集を担当することの「弊害」(老害に近いか?)が気になり始めたからである.
編集委員としての最大の職務は論文査読であるが,審査はfairでなければならないのは当然である.もちろん自分の教室からの論文を審査することはないが,知人の関連する論文に甘くしてもならないし,その逆も許されない.また,論文を評価するには内容の理解が前提だが,そのためには自らの知識の確認あるいは新たな学習も必要となる.そうとわかっていても,長年編集委員を務めていると,fairを保つことにいろいろな雑音が入りこむ要素が増え,マンネリ化からか十分に深い査読を行うことが必ずしもできなくなってきたのが主な理由である.
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