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あとがき
川島 眞
pp.166
発行日 2007年4月10日
Published Date 2007/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101662
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「臨床皮膚科」の増刊号である本誌は,「最近のトピックス」をお伝えする役割を担っているわけであるが,編集会議を開催してから,執筆者に依頼し,出版にこぎつけるまでに1年近い時が流れる.1年後にも「トピックス」であり続ける話題を選び出すのは,案外容易ではない.あまりに斬新な話題は,1年後には否定されてしまっている可能性もあり,見極めるにはさまざまな角度からの検討も必要である.編集者間の意見が割れることもしばしばあり,各編集者の推薦があればそのまま採用ということにはならない.もちろん,複数の編集者から推薦され,すぐに採択される間違いのない「トピックス」もあるが,各自自分の得意領域のみに目を配っているだけでは不十分であり,学会にはもちろん予習して臨み,めぼしい演題を聞いては内容を確認し,他の雑誌に投稿されていないかも検討して,推薦することになる.よって,編集会議が終われば,すぐに次号へ向けての取材が始まるわけである.
皮膚科領域の邦文雑誌も数が増えてきている.それぞれが「トピックス」を取り上げようと競い合っている.その中で本誌が異彩を放つことができるとすれば,それはもちろん執筆者の素晴らしさによるところが大きいが,手前味噌だが編集者のセンスと努力も何がしかの貢献はしているのではと思う.
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