Japanese
English
症例報告
頭部の脂漏性皮膚炎様皮疹を初発症状とした落葉状天疱瘡の1例
A case of pemphigus foliaceus presenting seborrheic dermatitis-like eruptions on the head as the initial symptoms
芦川 大介
1
,
町田 秀樹
2
Daisuke ASHIKAWA
1
,
Hideki MACHIDA
2
1市立御前崎総合病院皮膚科
2富士宮市立病院皮膚科
1Department of Dermatology, Omaezaki City General Hospital, Omaezaki, Japan
2Department of Dermatology, Fujinomiya City General Hospital, Fujinomiya, Japan
キーワード:
落葉状天疱瘡
,
脂漏性皮膚炎
,
頭部
Keyword:
落葉状天疱瘡
,
脂漏性皮膚炎
,
頭部
pp.306-308
発行日 2008年4月1日
Published Date 2008/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101923
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要約 67歳,男性.左前頭部にやや痛みを伴う落屑性紅斑が出現した.臨床および病理所見から脂漏性皮膚炎または整髪料による接触皮膚炎と診断した.整髪料の中止と副腎皮質ステロイド薬の外用を行ったが,症状は悪化した.初診から10か月後,体幹に掻痒を伴う紅斑が出現し,その後,弛緩性水疱も伴った.病理組織学的所見,血中抗デスモグレイン1抗体が陽性であることより,頭部の皮疹も含めて落葉状天疱瘡と診断した.副腎皮質ステロイド内服を開始し,皮疹は速やかに軽快した.皮疹の範囲が限局し,かつ明らかな水疱を呈さない落葉状天疱瘡は,診断の確定までに長期間を要することがある.
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