Japanese
English
症例
診断と治療に難渋した落葉状天疱瘡の1例
Pemphigus foliaceus that was difficult to diagnose and treat
井渕 善聖
1
,
市山 進
1
,
刀祢 勇樹
1
,
朴 愛理
1
,
井上 由貴
1
,
帆足 俊彦
1
,
佐伯 秀久
1
Yoshiaki IBUCHI
1
,
Susumu ICHIYAMA
1
,
Yuki TONE
1
,
Aeri PARK
1
,
Yuki INOUE
1
,
Toshihiko HOASHI
1
,
Hidehisa SAEKI
1
1日本医科大学付属病院,皮膚科(主任:佐伯秀久教授)
キーワード:
落葉状天疱瘡
,
尋常性乾癬
,
消化管穿孔
,
腸管気腫症
,
サイトメガロウイルス感染症
Keyword:
落葉状天疱瘡
,
尋常性乾癬
,
消化管穿孔
,
腸管気腫症
,
サイトメガロウイルス感染症
pp.1363-1366
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004752
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78歳,男性。ネフローゼ症候群に対してプレドニゾロン5mg/日とシクロスポリン40mg/日を内服していた。初診1年前から続く頭頸部を中心とする紅斑を主訴に当科を受診した。初診時,抗Dsg1抗体陰性であった。尋常性乾癬と診断し加療中,背部にびらんが出現し,抗Dsg1抗体335U/mlと上昇していた。落葉状天疱瘡と診断し,ステロイドパルス療法等を施行したが,消化管穿孔,敗血症,サイトメガロウイルス感染等を合併し死亡した。免疫抑制薬の先行投与により,皮疹や抗体価が修飾され落葉状天疱瘡の診断や治療の開始が遅れるとともに,種々の合併症を発症する要因にもなった。背景疾患とその治療により落葉状天疱瘡の臨床・検査所見が非典型的となりうることに留意すべきである。
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