Japanese
English
症例報告
紅皮症を呈した落葉状天疱瘡の1例
A case of pemphigus foliaceus presenting as erythroderma
足立 孝司
1
,
吉田 雄一
1
,
山元 修
1
,
井奥 郁雄
2
Koji ADACHI
1
,
Yuichi YOSHIDA
1
,
Osamu YAMAMOTO
1
,
Ikuo IOKU
2
1鳥取大学医学部感覚運動医学講座皮膚病態学分野
2打吹公園クリニック
1Division of Dermatology, Department of Sensory and Motor Organs, Faculty of Medicine, Tottori University, Yonago, Japan
2Utsubuki Park Clinic, Kurayoshi, Japan
キーワード:
落葉状天疱瘡
,
紅皮症
,
血清亜鉛
Keyword:
落葉状天疱瘡
,
紅皮症
,
血清亜鉛
pp.469-471
発行日 2008年6月1日
Published Date 2008/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102018
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要約 63歳,女性.3か月前から背部に水疱,紅斑が出現し,次第に全身に拡大した.近医で治療を受けたが,自己判断で中断し,紅皮症状態となった.初診時,全身に鱗屑痂皮を伴う潮紅,両下肢にはびらんが散在し,Nikolsky現象陽性であった.病理組織学的に角層下に棘融解細胞を認め,蛍光抗体直接法で表皮細胞間にIgG,C3の沈着がみられた.血中抗デスモグレイン1抗体陽性,抗デスモグレイン3抗体陰性であり,落葉状天疱瘡と診断した.特徴的な所見として,血清亜鉛値の低下がみられた.プレドニゾロン40mg/日より治療を開始し,改善したため漸減したが,服薬コンプライアンス不良であり,症状は一進一退である.
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