Japanese
English
症例報告
四肢間擦部に点状紫斑の集簇をみたパルボウイルスB19感染症の1例
A case of parvovirus B19 infection with aggregation of petechia on the intertriginous parts of limb
山田 陽三
1
,
足立 厚子
1
,
林 一弘
1
,
小川 豊
2
Yozo YAMADA
1
,
Atsuko ADACHI
1
,
Kazuhiro HAYASHI
1
,
Yutaka OGAWA
2
1兵庫県立加古川病院皮膚科
2小川皮膚科医院
1Depertment of Dermatology,Hyogo Prefectural Kakogawa Hospital
2Ogawa Dermatology Clinic
キーワード:
点状紫斑
,
パルボウイルスB19
,
四肢間擦部
Keyword:
点状紫斑
,
パルボウイルスB19
,
四肢間擦部
pp.366-369
発行日 2003年4月1日
Published Date 2003/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101204
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17歳,女性.発熱,嘔吐で発症し,四肢間擦部の点状紫斑,四肢末梢の腫脹,関節痛を呈した.紫斑部病理組織にて基底層の軽度の液状変性とCivatte bodyを,真皮浅層から深層の血管周囲にリンパ球を主体とする細胞浸潤と軽度の赤血球の血管外漏出をみた.血管炎の像はなかった.蛍光抗体直接法で表皮真皮境界部,真皮乳頭層の血管に一致してC3が沈着.パルボウイルスB19(PV-B19)に対する抗体価が病初期ではIgMクラスが高値を示していたのに対し,2週間後にはIgMクラスの低下とIgGクラスの上昇をみたことよりPV-B19初感染と診断.四肢間擦部の紫斑や,四肢末梢の腫脹を呈した時は,PV-B19感染症を考慮する必要があると考えた.
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