Japanese
English
症例
両下肢の点状紫斑に急性糸球体腎炎を伴ったヒトパルボウイルスB19感染症の1例
Petechia on both lower legs associated with post-infectious acute glomerulonephritis induced by parvovirus B19 infection
髙橋 美咲
1
,
久保 峻
2
,
呉 貴卿
3
,
福田 英嗣
1
Misaki TAKAHASHI
1
,
Shun KUBO
2
,
Kikyo Go
3
,
Hidetsugu FUKUDA
1
1東邦大学医療センター大橋病院,皮膚科(主任:福田英嗣部長)
2同,腎臓内科
3皮膚科呉クリニック,東京都
キーワード:
点状紫斑
,
ヒトパルボウイルスB19
,
急性糸球体腎炎
,
伝染性紅斑
Keyword:
点状紫斑
,
ヒトパルボウイルスB19
,
急性糸球体腎炎
,
伝染性紅斑
pp.109-113
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002361
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72歳,女性。初診当日の起床時に両下肢の紫斑を自覚したため他院を受診したところ,尿蛋白と尿潜血が陽性であったため,IgA血管炎を疑われ当科を紹介受診した。下肢の紫斑からの病理組織学的所見では,血管外の赤血球漏出を認めたが,血管炎の所見はなかった。腎生検所見とヒトパルボウイルスB19 IgMの上昇より,糸球体腎炎を伴ったヒトパルボウイルスB19感染症と診断した。食事療法と安静にて皮疹および糸球体腎炎ともに軽快した。成人ヒトパルボウイルスB19感染症では多彩な皮膚症状が出現することが知られているが,ときに腎障害を伴うことがあることを念頭に置く必要がある。
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