Japanese
English
症例報告
軀幹を中心に間擦部にも紫斑を呈したパルボウイルスB19感染症の1例
A case of human parvovirus B19 infection with purpura on the trunk and intertriginous parts of limb
田村 舞
1
,
舩越 建
1
,
植田 晃史
1
,
諏訪部 寿子
1
,
五味 博子
1
,
川久保 洋
1
,
大嶋 寛子
2
Mai TAMURA
1
,
Takeru FUNAKOSHI
1
,
Akinobu UETA
1
,
Hisako SUWABE
1
,
Hiroko GOMI
1
,
Yo KAWAKUBO
1
,
Hiroko OSHIMA
2
1帝京大学ちば総合医療センター皮膚科
2帝京大学ちば総合医療センター小児科
1Department of Dermatology, Teikyo University School of Medicine, Chiba Medical Center, Chiba, Japan
2Department of Pediatrics, Teikyo University School of Medicine, Chiba Medical Center, Chiba, Japan
キーワード:
ヒトパルボウイルスB19(HPV B19)
,
間擦部
,
紫斑
,
伝染性紅斑
Keyword:
ヒトパルボウイルスB19(HPV B19)
,
間擦部
,
紫斑
,
伝染性紅斑
pp.1061-1063
発行日 2007年12月1日
Published Date 2007/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101831
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要約 7歳,女児.初診の4日前に頸部,両腋窩部,側腹部,両下肢に軽度の掻痒感を伴う紅斑と紫斑が出現した.近医で抗アレルギー薬およびステロイド外用薬にて加療されたが,その3日後に39℃台の発熱を認めたため,来院した.大腿後面の紫斑性丘疹の病理組織学的所見では,真皮血管周囲性のリンパ球を主体とする細胞浸潤と赤血球の血管外漏出,血管内皮細胞の膨化が認められた.蛍光抗体直接法では,免疫グロブリンの沈着はなく,C3は一部の血管壁に沈着していた.白血球および血小板が減少しており,抗ヒトパルボウイルスB19IgM抗体は,皮疹出現後5日の時点では陰性であったが,9日目には高値を示した.四肢間擦部の紫斑を呈したときもHPV B19感染症を考慮する必要があると考えた.
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