Japanese
English
症例報告
色素性乾皮症バリアントの2例
Two cases of xeroderma pigmentosum variant
金親 香子
1
,
宇谷 厚志
1
,
中村 康博
1
,
小林 孝志
1
,
新海 浤
1
,
森脇 真一
2
Kyoko KANEOYA
1
,
Atsushi UTANI
1
,
Yasuhiro NAKAMURA
1
,
Takashi KOBAYASHI
1
,
Hiroshi SHINKAI
1
,
Shinichi MORIWAKI
2
1千葉大学医学部皮膚科学教室
2浜松医科大学光量子医学研究センター
1Department of Dermatology,Chiba University School of Medicine
2Photon Medical Research Center,Hamamatsu University School of Medicine
キーワード:
色素性乾皮症
,
バリアント
,
皮膚悪性腫瘍
Keyword:
色素性乾皮症
,
バリアント
,
皮膚悪性腫瘍
pp.553-555
発行日 2005年5月1日
Published Date 2005/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100200
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要約
症例1:69歳,男性.顔面多発皮膚腫瘍で受診した.症例2:90歳,女性.露光部皮膚腫瘍で受診した.2例とも,小児期より露光部に褐色色素斑を多数認め,光線テストでは最小紅斑量は正常で,培養皮膚線維芽細胞を用いた不定期DNA合成能および紫外線感受性試験も正常であった.症例2でカフェイン添加後の紫外線感受性の増強を認め,色素性乾皮症バリアントと診断した.症例1では感受性増強はなく,色素性乾皮症バリアント疑診例と診断した.わが国では色素性乾皮症においてバリアントは2番目に頻度が高く,また皮膚悪性腫瘍の発生頻度も高い.しかし,色素性乾皮症バリアントは光線過敏が明らかではなく,学童期以降に多発する茶褐色色素斑で来院する.そのため本疾患を念頭においての早期診断が重要である.
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