Japanese
English
症例報告
外傷性浅側頭動脈瘤の1例
A case of traumatic aneurysm of the superficial temporal artery
岩下 みゆき
1
,
二宮 嘉治
2
,
大倉 隆昭
2
,
堀之薗 弘
2
,
矢口 均
2
,
松熊 晋
3
,
早稲田 豊美
4
Miyuki IWASHITA
1
,
Yoshiharu NINOMIYA
2
,
Takaaki OOKURA
2
,
Hiroshi HORINOSONO
2
,
Hitoshi YAGUCHI
2
,
Shin MATSUKUMA
3
,
Toyomi WASEDA
4
1順天堂大学医学部皮膚科学教室
2自衛隊中央病院皮膚科
3自衛隊中央病院研究検査部
4自衛隊中央病院形成外科
1Department of Dermatology,Juntendou University School of Medicine
2Division of Dermatology,Japan Self Defense Force Central Hospital
3Division of Research and Clinical Laboratory,Japan Self Defense Force Central Hospital
4Division of Plastic Surgery,Japan Self Defense Force Central Hospital
キーワード:
浅側頭動脈
,
仮性動脈瘤
,
頭部外傷
,
側頭部腫瘤
Keyword:
浅側頭動脈
,
仮性動脈瘤
,
頭部外傷
,
側頭部腫瘤
pp.550-552
発行日 2005年5月1日
Published Date 2005/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100199
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要約
52歳,男性.初診3か月前に木の棒で左側頭部を殴られ,その1か月後,皮下腫瘤が出現し,増大したため自衛隊中央病院を受診した.受診時,左側頭部に拇指頭大の拍動を触れる腫瘤を認め,動脈造影にて左浅側頭動脈前枝の動脈瘤と診断した.病理組織学的には動脈瘤内に血栓を認め,壁の内弾性板が消失しており仮性動脈瘤であった.本邦皮膚科領域における浅側頭動脈瘤の報告例は12例であり,男女比は9:3,平均発症年齢は35歳,外傷の既往がある症例は73%,仮性動脈瘤は81%であった.浅側頭動脈はまれに頭蓋内の動脈や眼動脈の側副路になっていることがあるので,確認のためには動脈造影が必要であり,動脈瘤を摘出する際はいつでも開頭できるよう準備したほうがよいと思われる.
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