鏡下咡語
21世紀の耳鼻咽喉科をどうする—生き残りを考えよ
小池 吉郎
1
1山形大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.292-293
発行日 1989年4月20日
Published Date 1989/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411200332
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昭和63年10月ブラジルのリオデジャネイロでの国際シンポジウムに出席した時,大阪大学の松永亨教授と耳鼻咽喉科の将来について語り合った。松永教授は本年度の日耳鼻総会(会長熊沢関西医大教授)で21世紀の耳鼻咽喉科の進歩に関するパネルディスカッションの座長を務められるとのことから,耳鼻咽喉科の現状,研究開発と技術革新の方向などの話題が中心となった。総論的にはこのままでは耳鼻咽喉科の将来像が暗く,地盤沈下が進む危惧が大きいこと,またこれに対する対策が真剣に考えられておらず活性化の具体策が浮かんでないことから悲観的な見解に傾いた。
最近の日本耳鼻咽喉科学会内での動きをみると,関連学会,研究会が目白押しに開催され,これに地方部会,医会等を加えると驚くべき数となる。各大学の教授連中はこの出席だけでも大変である。毎週出席しなければならない時がある。
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