Japanese
English
第5土曜特集 超高齢社会を支える医学・医療の提案
総論
21世紀の慢性期医療を考える
Long-term cure and care in the 21st century
田中 志子
1
Yukiko TANAKA
1
1医療法人大誠会内田病院理事長
キーワード:
慢性期医療
,
高齢者医療
,
医療・介護連携
,
科学的介護
Keyword:
慢性期医療
,
高齢者医療
,
医療・介護連携
,
科学的介護
pp.338-341
発行日 2021年10月30日
Published Date 2021/10/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27905338
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
“慢性期医療” という考えは,日本療養病棟協会が日本慢性期医療協会へ名称を変えた2008年ごろより広まったとみられる.それまでは急性期,亜急性期,療養期あるいは維持期というような病棟類型で分けられており,どちらかといえば急性期医療は若い人のためにあり,高齢者は積極的な医療を行わず,療養病棟に長期療養入院させておけばいいと思われるような時代が長かったように思われる.しかし,そのころの慢性期医療(療養病棟)が医療を行わず,高齢患者をほったらかしにするような劣悪な状態であったわけでは決してなく,われわれ医療法人大誠会内田病院は,ずっとケアミックスの病院として慢性期医療に力を注ぎ,患者やその家族と長期間にわたり寄り添う慢性期医療に対して誇りをもち,医療のみならずケアにも注力してきた.本稿では,当院の取り組みを紹介しながら,医療・介護の連携の重要性,そして慢性期医療の未来について論じたい.
Copyright © 2021 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.