特集 耳鼻咽喉科・頭頸部外科の機能検査―何がどこまでわかるか―
V.めまい検査
5.迷路刺激検査 ②回転刺激検査(EVAR)
武田 憲昭
1
,
関根 和教
1
1徳島大学医学部耳鼻咽喉科教室
pp.145-151
発行日 2003年4月30日
Published Date 2003/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411100988
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I.はじめに
回転刺激検査(回転検査,rotatory test)は,平衡機能検査の中の迷路刺激検査に分類される。温度刺激検査や電気刺激検査と異なり,回転検査の刺激は生理的な加速度刺激であることが特徴である。頭部に角加速度が加わると半規管が刺激され,半規管動眼反射により眼球運動が生じる。回転検査は,この眼球運動を記録・解析することにより前庭機能を評価する検査法である1,2)。回転検査には回転軸が垂直な垂直軸回転(earth-vertical axis rotation:EVAR)と回転軸が傾いている偏垂直軸回転(off-vertical axis rotation:OVAR)がある。
本稿ではEVARを用いる回転検査法について概説する。
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