特集 耳鼻咽喉科・頭頸部外科の機能検査―何がどこまでわかるか―
V.めまい検査
5.迷路刺激検査 ④GBST検査
將積 日出夫
1
1富山医科薬科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.161-164
発行日 2003年4月30日
Published Date 2003/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411100990
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I.はじめに
GBSTは,Galvanic Body Sway Testの4つの頭文字をとった略語で,電気性身体動揺検査と同義である。刺激に平流(galvanic current)を用い,誘発される身体動揺を重心動揺検査装置で記録する。前庭神経炎や聴神経腫瘍などの後迷路性前庭障害診断のための重要な検査法である。一般に,身体動揺誘発に必要な電気刺激強度は眼球運動誘発に必要なものに比べ小さく,生体に対する負荷が少ない1,2)。関谷ら3~5)により身体動揺反応をコンピュータにより加算する方法が考察されてから客観的な評価が可能となってきた。
本稿では,当科で行っているGBST検査の実際とその臨床的意義を紹介する6,7)。
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