今月の表紙
角膜パンヌス
長谷川 哲也
1
,
坂本 泰二
2
1自治医科大学附属さいたま医療センター眼科
2鹿児島大学
pp.146
発行日 2017年2月15日
Published Date 2017/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410212151
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症例は25歳の女性。ヌーナン症候群,特発性血小板減少性紫斑病の発症を機に眼底出血をきたし視力が低下した。硝子体手術を考慮するも小児期より重症な両眼性の結膜炎があり,細菌培養をしたところメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(methicillin-resistant Staphylococcus aureus:MRSA)が検出され,眼内炎のリスクがあるため硝子体手術は施行せず結膜炎の経過観察をしていたところ,転居に伴い当院を紹介され受診した。
当院での初診時視力は,右0.04(0.06×−5.75D()cyl−0.5D 180°),左0.02(0.05×−7.75D()cyl−0.5D 180°)であった。両眼ともに結膜炎,角膜パンヌス,角膜混濁を認めた。当科でも培養を行ったところMRSAは検出されず,通常の黄色ブドウ球菌が検出された。レボフロキサシン(クラビット® 1.5%)を使用し経過観察中である。
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