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あとがき
坂本 泰二
pp.1348
発行日 2016年8月15日
Published Date 2016/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410211931
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4月から始まった熊本の大地震では,甚大な被害が発生しました。被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。私事になりますが,私の生まれは熊本市の水前寺です。子供時代に慣れ親しんだ水前寺公園の石灯籠が,地震のために倒壊した姿を見て,何とも悲しい気持ちになりました。しかし,一時は水が枯れた水前寺公園の池にも,少しずつ水が戻ってきていると聞きます。熊本の方々の1日も早い復興をお祈りいたします。
さて,今月の話題は清水公也先生の白内障手術の変遷についてです。清水先生は白内障手術や眼内レンズのパイオニアとして,我が国のみならず世界中で御活躍されました。かつては夢物語だったことを次々に実現されたエピソードは,まるで物語のようです。その物語の中を実際に生きた清水先生の言葉は大変な重みがあります。ぜひお楽しみください。好評を博している連載も,今月は特に充実しています。「蛍光眼底クリニカルカンファレンス」では,遭遇頻度が高い糖尿病黄斑症について,「目指せ!眼の形成外科エキスパート」では,なじみのある流涙症についてです。それぞれ,診断や操作のコツがわかりやすく解説されています。また,「緑内障道場」では判断に悩む症例について,複数の意見が述べられています。現在の医学教育では,単一の正解提示よりも,複数意見の中から最適なものを考えださせる教育が推奨されています。今後,特に若い読者にとってはこのような記述の方が受け入れられやすくなるでしょう。
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