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今月の話題は,弘前大学の齋藤昌晃先生の「加齢黄斑変性の最近の動向」です。加齢黄斑変性は,抗VEGF薬の登場により治療方法が以前とは全く様変わりしました。その変化は治療だけにとどまらず,疾患の分類や病態の理解などまで拡がり,それらは急速に変化しています。本論文は,この点について最新の情報をわかりやすく解説された大変な力作です。網膜がご専門でない先生にとっても,大いに益する内容であるといえます。また,本号には昨年の第74回臨床眼科学会の講演も掲載されています。第74回臨床眼科学会は完全なWEB形式であったにもかかわらず,多くの学会発表がなされました。ただし,通常開催の年に比べると,その総数は減少したようです。やはり,学会の活性化にはオンサイト形式のほうがよいかもしれません。
さて,この原稿を書いているのは,令和3年6月下旬です。報道によれば,新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が緩和されて,オリンピック,パラリンピックが開催される運びとなりそうです。ワクチン接種が進んでいるので,第4波のように厳しい状況にはならないと思う反面,夏休みとオリンピックが重なって人出が増えたら,さらに厳しい事態が起こるかもしれないという心配もあります。昨年1年間は,新型コロナウイルス感染の蔓延により,眼科関連の学会は実際に人が接する完全なオンサイト形式では開催されませんでした。今秋,福岡で開催される予定の臨床眼科学会は久しぶりにオンサイト形式で開催しようしておりますが,その可否は今年の夏の感染状況に左右されるでしょう。本誌は臨床眼科学会と密接な関係がありますので,この点は大いに気になるところです。本号が皆様のお手元に届くころには,結果が出ているかもしれませんが,良い結果であることを祈るばかりです。
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