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特集 第42回日本臨床眼科学会講演集(1)1988年9月 東京
学術展示
白内障術後の水庖性角膜症の発生について
Etiologic factors in aphakic and pseudophakic bullous keratopathy
田中 正信
1
,
松田 司
2
,
下村 嘉一
2
,
濱野 孝
2
,
真鍋 禮三
2
,
細谷 比佐志
3
,
木下 渥
,
原 二郎
4
,
湖崎 弘
Masanobu Tanaka
1
,
Mamoru Matsuda
2
,
Yoshikazu Shimomura
2
,
Takashi Hamano
2
,
Reizo Manabe
2
,
Hisashi Hosotani
3
,
Atsushi Kinoshita
,
Jiro Hara
4
,
Hiroshi Kosaki
1市立堺病院眼科
2大阪大学医学部眼科
3国立大阪病院眼科
4近畿中央病院眼科
pp.232-233
発行日 1989年2月15日
Published Date 1989/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410210636
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- Abstract 文献概要
緒言 手術手技や器具の進歩,術前および術後の処置の向上により,眼内レンズ挿入術を含めた白内障手術は,かなり安全に行うことが出来るようになってきたが,依然として,術後に種々の合併症が認められる。この中で,角膜内皮の機能不全によって発生してくる水疱性角膜症は,最も重篤な術後合併症のひとつである。しかし,この白内障術後の水庖性角膜症の発生機序については未だ充分には解明されていない。そこで,阪大眼科以下5施設を受診した白内障術後の水疱性角膜症55例65眼において,水疱性角膜症の発生機序についてretrospectiveに検討を加えたので報告する。
対象 症例の内訳は,単独白内障摘出術後に水疱性角膜症が生じたもの,ずなわちAphakic Bullous Ker-atopathy (以下ABK)が44例54眼,眼内レンズ挿入後に水疱性角膜症が生じてきたもの,すなわちPseudophakic Bullous Keratopathy (以下PBK)が11例11眼であった。PBKにおいては,虹彩支持型レンズが6眼,前房レンズが3眼,後房レンズが2眼に挿入されていた。男女比は,男性31例,女性24例であった。
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