談話室
ロンドン便り抄(その4)
中島 章
1
1順天堂大学
pp.1061-1063
発行日 1957年7月15日
Published Date 1957/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410206108
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11月22日
20日にDr.K.Lyleの手術を午前中見て,午後MissLeeとゆう人にorthopticsをみせて貰いました。話によるとorthopticsの患者の90%以上がsurgeryに廻つて手術を受けた患者だとゆう事で,erthopticsは決して独立のものでなく,surgeryを補うものとして重要であると考えて居ます。この点は我々の考と全く一致して居ます。orthopticsでいろいろ測定して,手術のindi-cationの手懸りとして用いられて居る事も重要です。
Lyleの手術は10のうち8つがsquint 3つが斜筋でした。斜筋の手術をいとも簡単にやつて居ます。Indi-cationをきめるのがなかなか大変だと思いますが,手術そのものは要領さえ判れば大いした事は無さそうです。斜筋の手術はすべてmyetomyでナートををかずパクレンで2mmほど切り取つて居ます。たとえば下斜筋だと内角附近に皮膚切開を行い,深く剥離して斜視鈎をうまくつかつて,下斜筋をつり上げます。そしてパクレンで2mmほど切り取つてしまいます。この時Septumorb.を開きますから,縫合に際してはこれを縫合してそれから皮膚を閉じます。
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