談話室
ロンドン生活のRésumé (その2)
中島 章
1
1順天堂大学眼科
pp.1057-1058
発行日 1958年7月15日
Published Date 1958/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410206415
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カナダの人が,来た患者を片つ端から眼圧の検査をして28mmHg以上の者をGlancomaの疑としてくわしい検査をして,2%がGlancomaだったと言う報告をしていましたが,眼圧検査はroutineにしても良いかもしれません。それにはSchiötzよりも簡単なBalloonを利用する方法が最近Brjt.J.に発表されていますが,これを改良したら使いものになりはしないかと思つています。
総じてこの学会は臨眼にあたるものでしよようが,しかし上述の2つの学会共日本の学会と違う点は演者の持時間が30分,途中でTea breakがあり,5時頃には終ってGarden partyやらDinnerやらと言うのが夕方からあります。Dinnrは服装がやかましいのと金のかゝるのとで出ませんでした。もう1つの特長はとにかくClinicalだと言う事です。所謂Reseachと言うようなTypeの報告はほとんどなく,中には1例報告と言つたものがチラホラ,これを30分にわたってしやべるなとると内外古今の文献の紹介から初まると言う事になります。このような傾向ば以前からあつたのかどうか知りませんが,National Health Serviceが出来て,そのような傾向を助長したと言う事は考えられるでしよう。しかし,こういう傾向はあながち悪いと言う事は出来ないので,私は考えようによつては非常にEfficientなやり方かもしれないと思つて居ます。
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