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緒言
眼科領域においてもステロイド剤は重要な薬物であるが,一方においてステロイド局所使用による緑内障や,感染症の誘発を起こした例も多く,ステロイド点眼剤の副作用はわれわれ眼科医にとつて大きな問題となつている。したがつてステロイド局所使用にさいし細心の注意を払うのはもちろんであるが,十分な消炎効果があり,しかも眼圧上昇の副作用の少ないステロイド点眼剤の開発や,新しい使用方法の工夫がなされている。われわれは最近アメリカで発売されている新しいステロイド点眼剤,メドリゾン(アレルガン社調剤,千寿製薬提供)およびフルオロメソロン(参天製薬調剤)を入手できたので,この薬物を採用する意義があるかどうかを知るために,この2つのステロイド点眼剤が眼圧異常上昇を起こすかどうかを調べてみた。メドリゾンは現在国内では販売されていないが,フルオロメソロンはオキロン軟膏(皮膚科用軟膏)として主に皮膚科領域で用いられ,低濃度で強い消炎効果が得られ,しかも局所から吸収されても全身への影響は少ないとされている。
The possible hypertension-inducing effect was studied in 6 proved steroid responders by ins-tillation of 1% hydroxymethylprogesterone (Me-drysone) and 0.1% fluorometholone ophthalmic solutions. The findings were compared with the effects of 0.1% betamethasone administration. All the 6 tested subjects had extraocular allergic or inflammatory lesions so that the therapeutic effects of the tested steroids were also evaluat-ed.
Instillation of 1% Medrysone, q. i. d., failed to show ocular hypertensive effects in all of the 6 studied cases.
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