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I.緒言
高血圧症,糖尿病などの全身循環障害を伴う疾患において,眼底の検眼鏡的所見は病態病期の判定に利用され,Keith-Wagener, Scottなどの形態的変化による分類が臨床的に応用されている。またNovotonyらによる螢光眼底撮影法の開発は,より精細な形態的変化の観察および機能的変化の観察を臨床的に容易なものとし,これまで多くの新しい事実が発表されてきている。
しかしながら,これまで観察されてきている多くの所見は形態的変化についてのものであり,血流動態そのものに関する報告は少ない。そのかぎりにおいて眼底の観察は一次元的なものであり,時間的因子を加味した動的な網膜循環動態の観察方法の開発が必要である。螢光眼底法は血流を螢光色素の流れとして観察が可能であり,色素の血管内を流れる様相より,これをstage別にとらえることも可能である。それゆえに本法は時間的因子を加味した二次元的観察の可能性を有しているといえる。
Reappraisal was made of the clinical signi-ficance of retinal circulation time in the diag-nosis and prognosis of systemic and ocular cir-culatory disturbances.
Improvement of the technique of serial fluo-rescein angiography was made by standing the speed of intravenous administration of fluore-scein dye and its amount.
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