銀海餘滴
放射能症
pp.878
発行日 1954年8月15日
Published Date 1954/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201960
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"死の灰"による障碍
3月1日ビキニ環礁でおこなわれた水爆実験の灰」をかぶつた福龍丸の漁夫たちが,顔に潰瘍ができたり,頭の髮の毛が抜けたり,体工合がわるくなつたりして帰つて来たので,しらべてみると灰のなかにある放射能のためとわかつた。
この症状は,広島や長崎のときの"原爆"によるもの(原爆症)とは,ちがうので,これに"放射能症"という新しい名がつけられた。原爆症とともに原子時代が生んだ全く新しい病名である。
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