銀海餘滴
てがみ
三井 幸彦
pp.872
発行日 1954年8月15日
Published Date 1954/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201958
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臨床眼科誌御中
御誌の記事を拝見し(本年6月号725頁)ナタフ博士来朝に関し疑問のある方がある様に思われますので説明いたし度いと存じます。ナタフ氏来朝の資格はWHOのFellowshipによるもので,日本に於ける正式の受入者は厚生大臣であり,スケヂユールは厚生大臣とナタフ氏との同意によつて正式にきまつたものであります。そして厚生省から日本眼科学会に植村理事を通じて援助が依頼され,又各都府県の衛生部へは厚生省から直接,大学研究所へは文部省を通じてスケヂユール実行に関する依頼状を送つたと聞いております。したがつてこの点に関しては厚生省の依頼により,日眼,大学研究所,都府県衞生部の三者が共同して主催する形式になつたわけです。なお氏はトラコーマに関する本来の仕事と同時に,日佛眼科の交驩という仕事を持つて来られ,これに対しては日眼が直接の受入れ者となつたわけであります。
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