臨床實驗
諸種結膜炎に於けるドミアンの局所應用に就て
田中 三郞
1
1京都大学医学部眼科教室
pp.446-448
発行日 1954年3月15日
Published Date 1954/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201822
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1935年DomagkによるProntosilの発見以来サルフア剤(以降S剤と略記)を以てする化学療法が全医学会を風靡するにいたり,而して又眼科領域に於ても諸種細菌を病原とする化膿性疾患に対して広く応用されるにいたつた。所が,Peni-clllnに始まる一連の抗生物質の発見,実用に供されるや,S剤の適応が減じたかの感があつたがS剤の有する広範囲に亙る抗菌力や,又各種の細菌に対する抗生物質とは異なる作用機転のため,抗生物質と併用して治療効果を更にあげる事が考えられ,各種の投与方法にしたがつて再びその応用範囲が拡大されつゝある。又一方優秀なる新S剤創製に不断の努力が続けられて居る。
私は大日本製藥株式会社よりドミアンなる新しいS剤の提供を受け,眼局所に応用しすぐれたる臨床効果を認めたので茲に報告する。
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