臨床實驗
Mercurochromの角膜組織色素沈着性に就て
木村 一雄
1
1久留米大学医学部眼科学教室
pp.443-445
発行日 1954年3月15日
Published Date 1954/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201821
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Mercmochrom Mcは結膜嚢内の殺菌力の故に,治療的に又角膜上皮剥離染色性を有するため診断用として角膜潰瘍を含む角膜物質欠損に広く用いられる。然しMcはFluoreszin (Fl)の誘導体であつて,酸性染料に属するから,角膜染色性を当然考慮する必要がある。果してMcを點眼した角膜潰瘍に於て潰瘍面に赤色沈着を遺した症例を経験した。然し乍らMcが常に角膜組織に色素沈着を起すとは云い難い。そこで角膜潰瘍の如何なる状態に於てMcの色素組織沈着を生ずるのか其の成立機序に関し小実験を試みて検討を加えた。
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