Japanese
English
臨床実験
ドミアン点眼による結膜炎の治療効果に就て
Use of Domian for Acute and Subacute Conjunctivitis
松本 剛一
1
,
近藤 富貴雄
1
,
佐藤 ミナ
1
,
小崎 雅司
1
1北海道大学眼科
pp.927-930
発行日 1954年9月15日
Published Date 1954/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201974
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DomagkのProntosilの創製以来,サルフア剤に対する幾多の研究が行われ,各種の新しいサルフア剤が見出されている。勿論サルフア剤の化学療法に於いて以前に占めた地位は,抗生物質の登場以来,徐々に,その席を譲らざるを余儀なくされてはいるが,猶その藥理作用,耐熱性等抗生物質の持たぬ利点も多く,且眼科領域に於ては,結膜疾患に対して易溶性,透明,且強力なる抗菌作用を有する点眼藥剤の使用が切望されるもので此の意味からも強力なサルフア剤が此の目的に沿いうるものとして挙げられると考える。
従来のサルフア剤は一般に水に溶け難く且グラム陰性の細菌に対する抗菌力が弱かつた。最近Nordmark-Werke研究所に於てLoop氏は,6-Sulfanilamido Pyrimidineの2,4の位置にMe-thyl基を導入する事により,在来のサルフア剤に比して,グラム陰性菌に対する抗菌性,水に対する溶解性,病原組織への移行性等に優れた特性を持つた新サルフア剤の創製に成功した。
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