臨牀實驗
緑内障の本態並に其の治療方針に關する考察
田川 精三郞
pp.104-106
発行日 1949年3月15日
Published Date 1949/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200333
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緒言
既報の考察(眼臨)即ち毛樣筋中近方調節司配の副交感神經の外,遠方調節司配の交感神經の公布に關する考察は,圖らずも從來全く不明とされている緑内障の本態に關して迄も發展し,どうやらその核心に觸れ得たことを痛感するに至つたので,聊か枝葉に脱する感なきにしもあらねど,事は苟も亦緊急重大問題を惹起した譯であるから,調節學説に關する作業と家業多忙との爲に關係文献の捗獵もその暇なく,從つて研究未だ充分でないのは勿論であるけれども,敢て茲に本問題下に更に主として醫學的常識的考察を深めて論述を試み,斯界の批判を希ふと共に本問題の研究上一資料を提供せんと欲する所以である。
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