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あとがき
坂本 泰二
pp.774
発行日 2011年5月15日
Published Date 2011/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410103677
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何という3月であったことでしょうか。例年であれば鹿児島の3月は確かな春の訪れを感じ始める1年中で最も楽しい月です。しかし,3月11日に発生した東日本大震災および福島第一原発事故により,環境は一変してしまいました。これを書いている4月現在,東北地方の復興のめどは立たず,福島第一原発の状況も安定していません。2011年3月は,わが国の歴史に残る月になるでしょう。その中で,被災地で診療に携わっておられる医師たち,原子力発電所事故復旧のためにわが身を犠牲にしておられる現場の方たちには頭が下がります。しかし,我々がなすべきことは,軽挙妄動せずに日常の仕事をしっかりと遂行することです。眼科医は,本来の仕事である診療・研究に,今まで以上に真摯に取り組むことが求められています。
さて,今月の話題は「有水晶体眼内レンズの現状と展望」です。一昨年,銀座眼科で発生したLASIKにおける集団感染は,屈折矯正手術は眼科の一部門に留まらず,すでに社会に大きな影響を及ぼす存在になっていることを知らしめました。眼科医は,屈折矯正治療に関する最新かつ正確な知識を持つことが要求されています。
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