今月の表紙
von Hippel-Lindau病
佐藤 敦子
1
,
根木 昭
2
1松本歯科大学眼科
2神戸大学
pp.11
発行日 2011年1月15日
Published Date 2011/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410103501
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症例は23歳,男性。17歳時に脊髄腫瘍を指摘されている。20歳時の小脳腫瘍の手術に際し,眼病変の精査のため眼科に紹介された。初診時視力は右1.5(矯正不能),左1.5p(1.5)で,眼圧は右13mmHg,左13mmHgであった。前眼部・中間透光体に異常はなかった。眼底所見では両眼に複数の網膜血管腫を認め,拡張・蛇行した流入・流出血管を伴っていた(写真は右眼)。初診から3年間経過観察を行っているが,現在まで黄斑前膜や網膜剝離の合併などはみられず,視力も両眼(1.5)を保っている。
撮影にはHeidelberg Engineering社製Spectralis®HRA+OCTを用いた。患者はフルオレセインアレルギーのため,造影剤はインドシアニングリーンを使用している。レンズは画角55°の広角レンズを用い,撮影の後,Heidelberg Eye Explorerで画像の合成を行った。右眼の4個の血管腫のうち,周辺部の1個を除いた3個が確認できる。
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