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連載 つけよう! 神経眼科力・10
見落としがちな瞬目の異常―眼瞼けいれんを中心に
Pathophysiological aspects of eyeblink and blepharospasm
若倉 雅登
1
Masato Wakakura
1
1井上眼科病院
pp.28-31
発行日 2011年1月15日
Published Date 2011/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410103505
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はじめに
眼瞼からの情報は,神経眼科の臨床では非常に大切で,眼瞼下垂や眼瞼腫脹については前号で中馬氏が詳しく触れている。今回は,その瞼の大事な機能の1つである「瞬目」を取り上げてみたいと思う。
瞬目は「またたき」という日本語からもわかるように,非常に短い過程の動きであり,自然瞬目が始まってから終るまでは200~300ミリ秒程度である。それをわれわれは,1分間に15~20回程度行っている。
瞬目の役割は主として涙液層の維持など眼表面の問題として理解されてきた。しかし,瞬目はそれだけでなく,種々の環境や疾患において変化をもたらすことが明らかになっている。そういう観点でみていくと,瞬目が神経眼科の臨床に役立つ情報はかなり多い。
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