特集 網膜硝子体診療update
Ⅳ.注目の疾患
2.病的近視と特発性脈絡膜新生血管
特発性脈絡膜新生血管
町田 繁樹
1
1岩手医科大学眼科学教室
pp.286-292
発行日 2008年10月30日
Published Date 2008/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410102503
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疾患概念
特発性脈絡膜新生血管(idiopathic choroidal neovasculariztion:ICNV)は,50歳以下の若年者の黄斑部下に生じた脈絡膜新生血管(CNV)で,その原因となる眼局所あるいは全身所見のないものと定義されている1)。最初の報告では,特発性限局性網膜下新生血管と命名されたが,最近は慣習的にICNVと呼ばれることが多い2)。若年者の脈絡膜新生血管の原因としては,変性近視,炎症,網膜色素線状,腫瘍および黄斑ジストロフィが挙げられるが3),このいずれにも該当しないのがICNVである。
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