連載 他科との連携
脳神経外科との連携
宮本 武
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1和歌山県立医科大学眼科学教室
pp.1150-1151
発行日 2004年7月15日
Published Date 2004/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410100635
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眼科を受診される患者さんは,当然のことですが主に視力障害の訴えで来院されます。白内障や緑内障など眼科疾患単独のことが多いのですが,糖尿病や高血圧,腎障害など全身的疾患の治療中の患者さんも多く含まれます。そのなかでも,患者さんの数としては,さほど多くはありませんが,脳神経系の疾患もかなりの関連性があることはみなさんもご存じのとおりです。そもそも眼球には視神経が網膜につながり,動眼神経,滑車神経,外転神経が外眼筋に分布し,三叉神経が知覚をつかさどり,眼瞼には顔面神経が分布しています。12の脳神経のうち,まさに半数の6つの脳神経がかかわっています。そのため,とくに脳神経外科の先生との連携は非常に大切であると考えています。
和歌山県立医科大学の眼科外来は,隣になんとその脳神経外科が位置しています。位置しているだけでは何の意味もないのですが,脳神経外科の先生はすごく親切な先生が多く,緊急の患者さんになればなるほど診察を快諾してくれます。眼科を受診された患者さんで脳腫瘍などが発見され,脳神経外科で加療していただくケースも多々あります。このようなケースを2例ほどお示しいたします。
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