小特集 病院の機能分化—特に専門分化の今後
診療・研究・研修の連携を目指す脳神経外科専門病院
中村 順一
1
Jun'ichi NAKAMURA
1
1医療法人医仁会中村記念病院
pp.693-695
発行日 1983年8月1日
Published Date 1983/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208089
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昭和45年に332床で中村脳神経外科病院としてスタートした当院も10年以上を経て,昭和55年に中村記念病院となり,現在の550床から更に730の病床を持つ病院を目指して新しいスタートをきったところである.
開院当時は交通戦争の真っただ中で,全国一の交通事故多発地域である北海道の特殊事情のため,頭頸部の外傷患者が入院患者の多数を占め,その診療に追われていたのが現実であった.現在では,社会の高齢化などの社会的事情が変化し,脳動脈瘤,脳出血,脳梗塞などの脳血管障害(いわゆる脳卒中)の患者数が増加し,入院患者の疾病構成にも変化を生じてきている.一刻を争う脳神経外科的疾患を扱う病院として,365日,24時間体制を敷いてきたが,余裕を持った332床の病床も年を経るごとに手狭さを感じるようになったため,患者受け入れ体制を整えての再スタートである.現在のスタッフは,医師約40名,看護婦など約400名,その他約160名の計600名である.365日,24時間診療の体制は継続し,救急搬入,検査,手術,治療,リハビリテーションの連携が円滑に進行する設備,システムを取り入れている.
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