連載 カラーグラフ
実践的な腹腔鏡下手術・7
LAVH(Laparoscopically Assisted Vaginal Hysterectomy):II—難度の高い症例におけるLAVHの実際
伊熊 健一郎
1
,
子安 保喜
1
,
山田 幸生
1
,
脇本 栄子
1
1宝塚市立病院産婦人科
pp.687-689
発行日 1997年7月10日
Published Date 1997/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902967
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LAVH(腹腔鏡補助下腟式子宮全摘術)の当科における基本術式とその手順については前回のカラーシリーズを参照いただきたい(本誌51巻6号579頁).今回は,本法を導入後5年が経過したので,LAVHと開腹移行例と開腹手術の手術内容の検討と、難度の高い症例におけるLAVHの実際についても紹介する.
なお,LAVHの対象には,子宮摘出の必要な子宮筋腫または子宮腺筋症のなかで,(1)大きさは新生児頭大まで.(2)腟式操作が可能と判断される,(3)手術既往は問わない.(4)気腹による腹腔鏡操作が可能,などの条件を術前に満たす症例とした.また,腹腔鏡下操作として,①膀胱腹膜の切開が可能か,②ダグラス窩が開放されるか,③自動縫合器の安全な操作が可能か,の3点を同時に満たすことを条件としている.もし,大きさや癒着や技術面などから,いずれかが満たされない場合には,むりすることなく速やかに開腹手術に移行し,開腹移行例として扱っている.
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