連載 病院めぐり
札幌鉄道病院
草薙 鉄也
1
1札幌鉄道病院
pp.748
発行日 1997年7月10日
Published Date 1997/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902980
- 有料閲覧
- 文献概要
札幌鉄道病院は1997年11月6日で開院82周年を迎えますが,その歴史は札幌発展の歴史とともにあります.札幌は明治4年,東久世北海道開拓庁長官が岩村判官などを督励して経営に着手したことに始まります.当時624人であった人口も現在は約170万人に膨れ上がり,今も急激な都市化が進むなか,市の中心から車で30〜40分も走ると周辺部には雄大な北海道の自然がふんだんに残されており,北海道開拓のロマンと相俟って,野趣に富んだ北国のロマンティックな街になっています.
今日までの発展のなかで,117年前に小樽の手宮と札幌の間に敷かれた鉄路が果たした役割は大きく,これに従事した人の苦労と努力は計り知れないものがあります.そして,札幌鉄道病院はこれらの鉄道部内職員に対する公務上の傷病者治療を主眼として大正4年11月6日,札幌市北3条西4丁目に仮診療所を設置して業務を開始しました.したがって,開設当初は内科と外科のみでしたが,大正11年,現在の北3条1丁言に移転,翌12年,診療科の増設によって産婦人科が併設され,その後増築が行われ昭和35年12月に現在の病院が完成しました.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.