今月の臨床 子宮全摘出術—私のコツ
広汎性子宮全摘出術
19.尿管剥離と膀胱子宮靱帯処理のコツ
園田 隆彦
1
Takahiko Sonoda
1
1国立がんセンター婦人科
pp.191-193
発行日 1993年2月10日
Published Date 1993/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901187
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膀胱子宮靱帯は子宮傍結合織の一部であり,その中を尿管が通っている(図1)。
1)子宮を頭方に牽き,子宮翻転器を用いて膀胱を剥離圧下する。当初,露出した子宮頸部・腔と膀胱側腔との間にある膀胱子宮靱帯(+腟傍結合織)は少し厚いから,この表面の脂肪などを擦り落としておく。側臍靱帯を下方に辿り子宮方向に分枝する子宮動脈を見いだす。子宮動脈と尿管の交叉する部位が尿管のトンネル入口部である(膀胱子宮靱帯内を尿管はトンネル様に通り,その天井を前層,床を後層という)。
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